デンマークに本社を置くカール・ハンセン&サン社は、1908年に創業され、1949年にハンス・J・ワグナーとのパートナーシップで発表したYチェアが、ウェグナー最大のロングセラー商品として現在までに70万脚以上が生産されています。その他、半世紀以上に及びシェルチェアやウィングチェア、エルボーチェアなど数々の商品を発表致しました。そして今秋、安藤忠雄がデザインしたドリームチェアが発売されます。

 

現在も伝統的なクラフトマンシップを継承しつつ工場生産のメリットを取り入れ、シンプルなフォルムと機能性を兼ね備えたカール・ハンセン&サン社の商品は時代を超えて世界中の人々に愛されています。


■CH24 Yチェア

Yチェアは古典的ともいえる美しい彫刻的なフォルムを持つダイニングチェアです。ゆったりとした背もたれから、くつろぐための椅子としても最適です。

 

この背もたれはていねいに一つ一つスチームによる曲げ木加工で製作されています。背もたればかりでなく、Yチェアの製作工程の100以上が手作業で行われており、また、120メートルのペーパーコードで製作される座面は、長年にわたり使用出来る優れた耐久性を持っています。

 

まさに木工技術の隋を尽くした椅子といえます。カール・ハンセン&サン社のためにハンス・J・ウェグナーがオリジナルデザインしたのが1949年、そして翌年の1950年以来、生産が途切れる事なく継承されています。

■CH20 エルボーチェア

1956年にデザインされながら、当時は費用や技術面で量産ができず、試作品を製作しただけで製品化される事は有りませんでした。しかし半世紀が過ぎた2005年本格的に生産が開始される事になりました。

 

シンプルで美しいダイニングチェア。低めの背と水平の座面を持ち、11枚の合板を積層して製作される座面が、優れた安定性を作り出す構造となっています。そのため脚と脚を接合する貫を必要としません。また背もたれは一本の無垢材から製作され、コンパクトながら肘をかけて座ることができ、アームレスチェアとアームチェアの特製を備えた椅子となっています。

■TA001 ドリームチェア

ドリームチェアは安藤忠雄が初めて手がけた家具デザインで、素材は三次元成型加工されたプライウッドです。この椅子の開発にあたり、安藤忠雄とカール・ハンセン&サン社は、このデザインに求める複雑なフォルムや大きさを達成するため、従来の成型合板技術の限界に挑戦する事になりました。カール・ハンセン&サン社の卓越した技術と、もの作りにかける情熱と誇りが生み出したドリームチェアは、浮遊する様な軽やかさと存在感が、様々な空間に調和をもたらす事が期待されています。